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2025.8.1スタッフブログ
【解体工事業者必見】2025年法改正で熱中症対策が義務化・現場が守るべき安全管理とは?【解体工事ブログ】
【解体工事業者必見】2025年法改正で熱中症対策が義務化・現場が守るべき安全管理とは?【解体工事ブログ】
神奈川県横浜市にお住いの皆様こんにちは!
解体工事クリーンアイランド のブログ更新担当です!
神奈川の皆様はいかがお過ごしでしょうか?
今回は、【【解体工事業者必見】2025年法改正で熱中症対策が義務化・現場が守るべき安全管理とは?】についてご紹介していきたいと思います。
2025年6月に法律改正!解体現場の熱中症対策が義務化に
2025年6月1日、労働安全衛生規則の改正により、一定の条件を満たす屋外作業において熱中症対策が義務化されました。
特に解体工事は夏場の屋外作業が多く、対象になるケースが非常に多いため、今すぐ対応が必要です。
ここでは、2025年6月に改正された熱中症対策についての法律をわかりやすく見ていきたいと思います。
解体工事を行う事業者・現場責任者の方
労働安全衛生法の最新動向を知りたい方
熱中症対策の義務化内容を知りたい方
解体現場での安全管理・事故防止を徹底したい方
の参考にしていただければ幸いです。
解体工事と熱中症・実は死亡事故の原因にも
近年、全国的に熱中症による死亡事故が増加しています。建設業・解体業でも例外ではありません。
熱中症による死亡事故の多くが、「暑さ指数(WBGT)28℃以上の作業環境」で発生しています。
また、工事現場が忙しくなる夏場に、対策を怠ったことで重大な労災事故につながるケースもあります。
対象となる作業とは?夏場の解体現場はほぼ全件が該当!
2025年法改正のポイントとして、解体工事現場の義務とはどのようなものでしょうか。
対象となる作業としては、以下すべてに当てはまる場合、熱中症対策が法的に義務化されます。
2025年6月の法改正では、一定の環境条件と作業時間に該当する現場作業において、熱中症対策が法律で義務化されました。
以下の2つの条件両方に該当する場合、事業者は必ず所定の対策を講じなければなりません。
・WBGTが28℃以上 または 気温が31℃以上
・1時間以上連続作業、または1日4時間以上作業
ということは、夏場の解体工事は、ほぼ全ての現場が対象になります。
条件①WBGTが28℃以上 または 気温が31℃以上
まず重要なのが、作業環境の「暑さの度合い」です。
・WBGT(暑さ指数)28℃以上
・または気温が31℃以上
このいずれかを超える環境での作業は、熱中症の発症リスクが高まるとされています。
WBGTってなに?
では、WBGTとはなんでしょう?聞きなれない言葉だと思う方も多いのではないでしょうか。
WBGT(湿球黒球温度)とは、気温・湿度・日射(輻射熱)・風の影響を総合的に評価した、熱中症のリスクを表す指標のことです。
28℃以上になると、「厳重警戒」レベルとされ、労働災害の発生リスクが非常に高まります。
解体工事の現場はどうでしょうか。
夏場の屋外で、日中に解体工事尾作業を行っていればほとんどの現場でWBGTは28℃を超えるのが現実です。
特にアスファルトやコンクリートの上、足場上、高所作業などでは、実際の体感温度は35℃以上になるケースも珍しくありません。
条件②:作業時間が長い(以下のいずれか)
・1時間以上連続して作業を行う
・または1日で4時間を超える作業
つまり、短時間の点検作業などではなく、本格的な解体工事のように、数時間にわたって屋外で体を動かす業務はすべて対象となります。
では、なぜこの時間が基準なのでしょうか。
人間の体温は、長時間の作業によって内部からも上昇していきます。
熱の放散が追いつかなくなると、熱中症を発症するリスクが格段に高まるため、「時間の長さ」もリスク要因とされています。
解体工事では、ほぼ100%の現場が対象
このように、「夏場(6月〜9月)」に「屋外で行う解体工事の作業」で「1時間以上の作業」をする解体工事の現場は全てあてはまります。
この条件がそろえば、熱中症対策は“努力義務”ではなく“法的義務”になります。
特に以下のような作業は、すべて熱中症対策の対象です。
木造家屋の解体作業
木造家屋の解体工事が対象となる理由としては、作業時間が長く、日陰がないため体感温度が非常に高くなるためです。
特に戸建て住宅の解体では、外壁の撤去・屋根の解体・廃材の搬出まで丸1日かかる作業が一般的です。
遮るもののない屋外での作業は、直射日光と地面の照り返しによって熱中症リスクが非常に高まります。
鉄骨・RC造(鉄筋コンクリート)の解体工事
鉄骨・RC造(鉄筋コンクリート)の解体工事が対象となる理由は、足場や高所作業による“輻射熱”の影響が大きいということ。
鉄やコンクリートは太陽の熱を吸収しやすく、夏場は表面温度が60℃以上になることあります。
足場の上や高所で作業する場合は、日差し+輻射熱+風通しの悪さが重なり、熱中症の危険が極めて高くなります。
内装解体工事(屋外搬出作業を含む)
内装解体工事が対象となる理由としては、屋内の湿度・屋外の暑さの両方が解体工事の作業をしている作業員に影響するのです。
屋外での解体工事の作業とくらべて、一見涼しそうに思える内装解体でも、空調が止まっている密閉空間での作業は、湿度が高く蒸し風呂のような状態になることもあります。
さらに、廃材を屋外に運び出す作業も多く、急な温度変化で体調を崩す可能性もあります。
重機オペレーター(屋外)
解体工事は重機を使用して作業することがほとんどです。
この重機を操作する人を重機オペレーターといいます。
重機のキャビン内は高温になりやすく、換気が不十分な場合が多い傾向にあります。
また、重機の運転席は密閉構造になっていることが多く、日光が差し込む中で長時間運転する場合、車内温度は40〜50℃を超えることもあります。
エアコンがついていても、機器の老朽化や過酷な外気温により効きが悪くなり、熱中症を引き起こす事例も報告されています。
解体工事後の廃材撤去・搬出作業
解体工事を行うと廃材が発生します。
廃材は分別され適正に処分されます。
この廃材を搬出運搬するための作業は反復作業が長時間続き、疲労が蓄積しやすい傾向にあります。
解体作業そのものが終わっても、大量の廃材を運搬・積み込みする作業が残ります。
この作業は単調な反復動作が多いため、水分補給を忘れがちになります。
気づかぬうちに脱水症状や熱中症に陥る危険性があります。
解体業者が行うべき「3つの義務」
屋外での作業が多い夏場の解体工事現場では、熱中症対策の徹底が事業者の重要な義務となります。
労働者の命と健康を守るため、以下の3つの対応が法律上求められています。
① 報告体制の整備と周知
作業員が「ちょっとおかしいな」「具合が悪い」と感じたときに、すぐに上司や責任者へ報告できる環境が整っていることが大切です。
具体的には、
・報告先(責任者)を明確にしておく
・毎日の朝礼などで「無理をしない」「異変はすぐに報告」といった声かけを実施
・新しく現場に入る作業員に対して、入場教育時に体調報告のルールを説明
などでしょう。こうした「報告しやすい雰囲気づくり」が、重大事故の防止につながります。
② 緊急時のマニュアル整備と掲示
万が一、現場で作業員が倒れたり、熱中症の症状が出た場合には、誰が見てもすぐに行動できるマニュアルが必要です。
マニュアルは解体工事の現場内の見やすい場所に掲示し、いつでも確認できるようにしておきましょう。
マニュアルの主な内容としては、
・作業をすぐに中止し、安全な場所へ避難させる手順
・冷却処置(氷水・保冷剤・扇風機など)のやり方
・最寄りの医療機関へ搬送する際の連絡手順
・緊急連絡先一覧(現場責任者、病院、会社本部など)
などです。事前の準備と共有が、いざというときの行動の早さにつながります。
もちろん、このような状況にならないように熱中症対策を徹底することが大切なのですが、万が一の時に慌ててしまわないよう備えておくことが重要です。
③ 罰則も!違反すれば企業責任に
これらの義務を怠った場合、事業者には法的な責任と罰則が科される可能性があります。
罰則の内容(労働安全衛生法違反)としては、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金です。
また、適切な熱中症対策を講じていなかったことが原因で労働災害が発生した場合、企業としての社会的責任も大きく問われることになります。
何よりも炎天下の中、屋外で一生懸命に作業をしてくれているスタッフの命を守るためにも熱中症対策は重要です。
解体業者にとって熱中症対策は、「やった方がいい」ではなく「やらなければならない」大切なことです。
今回は、【【解体工事業者必見】2025年法改正で熱中症対策が義務化・現場が守るべき安全管理とは?】についてをご説明いたしました。
解体工事に関してご相談・お見積もりは、是非一度、クリーンアイランドにご相談ください。